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【実施レポート】第3回「“わからない”と向き合う力の磨き方」体験セミナー

会社や組織に活力を与えたい人必見!
「わからないと向き合う力の磨き方」体験セミナー
~個人の創造性を引きだし、組織全体をその気にさせる創発の場づくりとは~

全3回に渡って開催する本セミナー、先日2月19日(水)に第3回を実施いたしました。
弊社のある両国の研修室に皆様お集まりいただき、約2時間、ワークショップで行った様子をお届けいたします。

第3回「“わからない”と向き合う力の磨き方」体験セミナー “「わからない」が組織の創発を引き出す” ~アウトプット(結果)につながるロジックと感覚の往還~

2025219日(水)15:00 ~ 17:30 オンサイト(両国)

講師紹介

臼井 清 氏

株式会社美術出版エデュケーショナル  教育・研修支援事業プロデューサー 合同会社 志事創業社 代表

事業開発アーティスト。セイコーエプソン入社後、国内や台湾、英国、ドイツでマーケティングと人材資源管理(HRM)を中心に経験を積む。2014年「人生を豊かにするチャレンジ」を応援するコンサルティング会社 志事創業社を設立。
各種研修・セミナーのプロデュース、ファシリテーション、顧客開拓マーケティング、企画運営などを手掛ける。㈱美術出版エデュケーショナルの教育・研修支援事業プロデューサーとして、アートのビジネスシーンでの活用も推進中。
日経BP総研講師、丸の内プラチナ大学講師、(公財)パブリックリソース財団シニアフェローなど。(一社)美術検定協会アートナビゲーター1級。

●オリエンテーション

今回は12名の方にご参加いただきました。
3グループに分かれて自己紹介から。和やかな雰囲気でスタートしました。

※第2回実施レポートはこちらから(公式noteでも掲載中!)

●ロジックと感覚

まずはサブテーマにもなっている「ロジック」「感覚」について。
自己紹介を例に説明されました。

 「(株)○○、××部の□□です。今までの仕事では~~~。このような経験を積み、 今は~~の仕事をしています。
  よろしくお願いします。」
 「(株)○○、××部の□□です。これは私の好きな絵で~~~。 これを見ると~~な気持ちになるから好きです。
  よろしくお願いします。」

どちらも自己紹介に変わりはないですが、
上は肩書(プロフィール)を並べた「ロジック(頭)」的な自己紹介
下は気持ち(パーソナリティ)を表現した「感覚/感性(心)」的な自己紹介と捉えられます。

この「ロジック」と「感覚」が、今回のセミナーのポイントとなってきます。

●グループワーク①『美術館を企画しよう!』

早速グループワークがスタートしました。最初のワークは『美術館を企画しよう!』です。

日本には全部で1061館の美術館がありますが、その経営には以下のような課題点が挙げられています。
・展示物の購入や管理、スタッフの給与や施設の維持等にかかる資金調達と財政管理
・来場者の興味を引くような展示企画とその工夫
・観客の多様性に配慮した、サービス提供とアクセシビリティ etc.

これらの課題点を解決する、日本で1062館目の美術館を企画しよう!というワークです。

皆さんには次のような手順で企画し、発表していただきます。
 ①解決する課題のピックアップ  
 ②美術館のコンセプト  
 ③美術館の立地場所、展示空間のイメージ  
 ④展示作品の候補(アートカードの中から選定)

☆セミナーのキーツール「アートカード」
西洋美術、日本美術、現代美術、工芸・立体・マルチカルチャー、建築、など多岐にわたるジャンルを65枚のカードに
ひとまとめにしたものです。



グループワークスタート!

アクセシビリティの観点から自分の好きな作品だけを展示できる『あなただけの美術館』や、
足を運ぶ必要のない『バーチャル美術館』等、グループで協力し美術館を完成させました。

発表後には、「正直アンケート」を実施。皆さんには目を閉じていただき、その美術館にどれくらい行きたいと思ったか?
5点・3点・1点で評価してもらいました。

●「創発の場」の雰囲気とは?

続いては「ラウンドスケッチ」を実施。
各自紙にお題に沿った絵を制限時間内に描いた後、隣の人に紙を回します。回ってきた紙に絵を付け足していき、
グループ内で1周回ったら絵の完成です。

お題は『美術館に現れるという伝説の生き物』

「何これ?!」「創造していたものと違う絵が完成した!」「回ってきた時に絵の意図を読み取ろうとして上手く描けなかった」等、様々な感想が聞かれました。

このワークでは、グループ全員でアイディアを出し合う「創発の場」を体感いただきました。

●グループワーク②『美術館を企画しよう!リターンズ』

最後にもう一度、美術館を企画するワークを行いました。
先ほどと違う点は、企画する手順です。
最初に「なんとしてもこの作品を展示したい!」と思ったものをアートカードから選び、その後課題点・コンセプト・立地や空間を決定していきます。

和気あいあいとした雰囲気で、2回目のグループワークがスタート!

海の上にありじっくり作品と向き合える『アート・アイランド』や、和風の家屋など落ち着いた場所を貸し切ることで混雑緩和にもつながる『独り占めできる美術館』等、ユニークな美術館が誕生しました。

こちらも同様「正直アンケート」を実施。
※ちなみにアンケートの結果ですが、2回目の方が少し平均点が高かったです。

ゴールは同じでしたが、手順を変えることで全く異なる企画が完成しました!

●「ロジック」と「感覚」の往還

実は、最初のワークは手順通りに行うという「ロジック」に焦点を当てたもの
次に行ったワークは自分の感性から考えるという「感覚」に焦点を当てたものでした。

ワークの結果からも分かるように、同じことを行っていても、それぞれ全く違う結果に結びつきました。
ビジネスではどうしても「価格は?」「どんな効果があるか?」等、ロジック的な部分が重視される傾向にあります。
それももちろん大事ですが、時には「面白いかどうか?」という感覚的な思考も使ってみてはいかがでしょうか?

ロジックだけで行き詰ってしまったら感覚/感性を使ってみよう!
ビジネスには「ロジックと感覚の往還」が、新たなアイディアを生み出す鍵となります。

●最後に

今回のセミナーは「創発思考開発研修」を基にしています。

創造性を発揮するには、ロジックと感覚をかけ合わせた新たな
マインドスタンスを身に付ける必要があります。
テクノロジーが進化する今こそ、人間性とデジタルの結びつきが
新たなビジネスを創造する力となります。

アートを通じてアート思考を喚起し、創発思考を磨き上げ、今日ある「妥当解」から明日を紡ぐ「納得解」へ
道を拓いていきましょう!


以上、第3回セミナーレポートでした。

関連研修

「創発思考開発研修」~アート思考から創発思考へ~
https://www.uhd.co.jp/training/theme/art/art0001.html

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